
鼻
芥川龍之介
この本について ▼
発行 1916年(大正5年)「新思潮」発表。芥川龍之介24歳の作品。夏目漱石に激賞された。
作者 芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)は1892年〜1927年に生きた小説家。東京帝国大学在学中から小説を書き始め、「蜘蛛の糸」「鼻」「羅生門」「藪の中」など多くの名作を残した。35歳で亡くなった。
1
この章の要約▼
池の尾の禅智内供は、五、六寸もある長い鼻をひどく気にしていた。自尊心を傷つけられたくないため「気にしていない」と言い聞かせながらも、鼻を短く見せる方法をずっと探し続けていた。
どんなところに注目して読んだらよいか
内供はなぜ「鼻を気にしていない」と自分に言い聞かせなければならなかったのか。人に見られることへの恥ずかしさや、自分の弱さを認めたくない気持ちについて考えてみよう。
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2
この章の要約▼
医術に通じた弟子の僧から教わった方法で、鼻を熱湯に浸して踏みつけるという治療を行い、鼻はついに短くなった。内供は喜んだが、鏡で見ると別人のようで、なんとなく落ち着かない気持ちになった。
どんなところに注目して読んだらよいか
鼻が短くなったのになぜ内供は落ち着かなかったのか。「変わること」への喜びと不安について、自分の経験と結びつけながら考えてみよう。
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3
この章の要約▼
鼻が短くなったのに、人々の嘲笑はむしろ増えた。「人の不幸を同情するが、そこから抜け出されると物足りない」という傍観者の利己主義がはたらいていた。ある朝、鼻は元の長さに戻り、内供はかえって晴れやかな気持ちになった。
どんなところに注目して読んだらよいか
なぜ短くなったのに嘲笑が増えたのか、「傍観者の利己主義」という言葉の意味を考えよう。また、鼻が戻ったとき内供が「晴れやかな気持ち」になったのはなぜか。
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